人生100年時代、働き方改革、1億総活躍時代って何?『仕事2.0』

読書レビュー

 

仕事2.0レビュースタート!

 

著者

佐藤留美さん

青山学院大学文学部卒業後、NewsPicks編集部 副編集長

 

どんな人にオススメか

・未来あるすべての人(学生、社会人にかかわらず)

・令和時代の働き方に不安がある人

 

内容

著者がこの本を通じて送るメッセージは「テクノロジーと少子高齢化により働き方が大きく変化する今、“変身力”を持つ者が生き残る」という事。

『ライフ・シフト 100年時代の人生戦略』(リンダ・グラットン著)をはじめとした数多くの書籍から研究データや学者の意見などを引用することによって日本の働き方の現状を正確に捉え、今後の働き方の変化についてを詳細に教えてくれます。

1、2、3章が今の日本の現状を認識しこれから働き方がどうなるかの予測した上での警鐘。4、5章はどうすれば生き残れるのかの実践編です。

僕が学生ということもあるので、主に前半の現状認識編を簡単にまとめたいと思います。

 

安定志向若者が多い

働き方改革で多様な働き方が認められつつあっても、普通に働いて定年退職するまで「逃げ切ろう」と言うマインドの若者が多いことが研究データによって明らかにされています。

これ対して著者は、今後の世の中が安定しているとは到底言えないからこそ望む、「ないものねだり」ではないかと指摘しています。

そして、同時に安定志向の若者に警鐘を鳴らしているのです。

日本型雇用の終わり

1つの仕事に定年まで務め、男が働き女は家事を、勉強は学生までで社会に出たらとにかく働くというロールモデルは完全に過去のもの。

令和では、過去のロールモデルは全く役に立たちません

それどころか、様々な要因が複雑に関わり合い、日本型雇用システム(新卒一括採用、年功序列、終身雇用、時間給)が終わりを迎えていきます。

中でも少子高齢化による影響が最も大きいです。働き方が変わる要因を簡単に3つにまとめました。

「仕事」の時間が伸びる

この本の著者は『ライフ・シフト 100年時代の人生戦略』の著者リンダ・グラットン氏の言葉を引用して話を進めます。(この本は世界的なベストセラーなので是非読んでみてください)平均寿命が伸びることで「教育→仕事→引退」とい生き方が変化し、「仕事」のステージがより長くなると指摘しています。

そこで、3つの働き方を提案しています。

エクスプローラー(冒険者):視野を広げ、適性や適職を見つける人

インディペンデント・プロデューサー:ビジネスを作り企業とパートナーになる人

ポートフォーリオ・ワーカー:様々な仕事を同時平行で行う

ここで、共通しているのは、「会社に囚われない働き方」という点。会社の中でのみ働くというのは、もはや過去の働き方なのかもしれません。

老後のお金が必要

少子高齢化が進み労働人口が減ることで「騎馬戦型社会」から「肩車型社会」へと変わります。すると、社会保障費が増大し、年金がもらえない上に税金が増えるという地獄を迎えます。そのため今以上に、老後のお金を確保することが難しくなってきているのです。

ここでも『ライフ・シフト 100年時代の人生戦略』から引用してその対策を論じています。その方法は『有形資産』より『無形資産』を貯めるというもの。平均寿命が短い時代では『有形資産』であるお金を貯めることが重要でした。しかし、寿命が延びると「より長く働くための資産」である『無形資産』を備蓄する必要があります。

無形資産は3つに分類されます

生産性資産…スキルや知識

活力資産…健康や友人関係

変身資産…自己分析や挑戦する意欲

中でも、変身資産が最も重要。なぜなら、これまでと違い、個人が変化を意識しなければならない今自分自身で変化を制御することが求められるからだといいます。

自分に対する深い理解や変化を助けるネットワークがあり、時代の変化に対応して変身できる人になる必要があります。

企業の短命化

今の日本では企業の平均寿命は約25年と短命化が進んでいます。理由としては、フィンテックの変化(ファイナンス+テクノロジー)、企業の生産性が悪い(日本型雇用の限界)、AIによる代替などが挙げられます。

加えて、年金がもらえない、SNSによって個人にブランド力が付くと有れば、企業に一生を捧げることに価値はなくなりつつあります。

日本型雇用の限界(生産性が悪い理由)について

多様な人材がいないためイノベーションが起きない

・時間給、年功序列のせいでモチベーションが下がる

・解雇がしにくいので余剰人材が多い(社内失業者)

・教育予算が低い

・女性、外国人を活用しきれていない

・生産を高めるための設備投資が出来ていない

「日本の働き方は大きく変化している」よく聞く話ですが、具体的になんなのか僕は全くわかりませんでした。でも、この本を読んでわかったんです!

働き方が変わる今どうすればいいか

アンラーンを大切にする

学び(learn)には学ぶ(learn)、学び壊し(Un-learn)、学び直し(Re-learn)の3種類があります。知識が短命化している今の時代、過去の経験にすがるのではなく新しい情報を学習するサイクルを早めること、つまり「学び壊し(Un-learn)」が最も大切なのです。

ライフ・アズ・ワークを意識する

落合洋一氏は「ワーク・ライフ・バランス」は終わりを迎え「ワークとライフが一体化する時代」を予言し、自らの著書『超AI時代の生存戦力』の中で「ライフ・アズ・バランス」の定義を「差別化した人生価値を仕事と仕事以外の両方で生み出し続ける」と表現しています。

副業を始める

前述した通り、1つの企業に一生を捧げるというのは非常に危険であるという認識がこれから広く一般化されていくでしょう。そのためには、副業をすることも視野に入れておく必要があります。

副業で獲得した知見を会社に還元してくれることを目的として副業を解禁する企業も増えてきているのが現状です。

コミニュティを増やす

勉強会に参加する事で、普段出会えないワンランク上の人と出会うことで「アンラーン」の機会にも繋がります。また、「孤独」は肥満、運動不足、アルコール、タバコと同等かそれ以上に健康に悪影響を及ぼすという研究結果も出ています。

 

感想

基本的には大人に向けて書かれているけど、大人になってからこの本に出会い働き方を変えているのでは遅い。変化が大きな時代だからこそ、小さな変化に気づき「変身」することが大切だと感じました。

僕が高専の先生やサラリーマンの両親に長年言われて続けていた「高学歴→大企業=安定」の図式は、この本を読んだ直後、完全に消え去りました。

(昭和の)安定した働き方を求めると(令和では)安定することができないということです。

こういうことを教えてくれる大人や友達が、周りにいない人は、是非読みましょう!

忙しいあなたも、耳は意外とヒマしてる – audiobook.jp

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